ANCHOR 909 350C.R.


2007年2月6日にヤフオクで何の気なしに落札したものです。

ヤフオクの商品説明の中でも
・動作未確認
・ホヤ欠品
・セラミックノズル破損
と書いてあったからしょうがないかぁ(>_<)

と言う事で早速動作確認へ
・セラミックノズルはストック品でOKでした。・・・問題なし
・ホヤはやはりストック品のコールマン#4でOK。・・・問題なし
・圧がかかるかチェック。・・・アレ?ポンピングできない(T_T)
キャンプに来てもやっていますメンテナンス(爆)

ピストンコンプリートをはずして中をのぞくと、錆の欠片が堆積していました。パーツクリーナーで洗浄してから再度ポンピング・・・NG(>_<)

ポンプバルブの固着かぁ!・・・やばいなあ

キャブクリーナーを充填して二晩ほど待つことにしました。

結果はバッチリOK・・・助かったぁ。

次に圧力計をはずすとやはりそこにも錆の塊が・・・

タンク内の洗浄に取り掛かりました。
3mm〜4mmのワッシャーをありったけタンクにぶち込み、パーツクリーナーを相当量注入してシェイクシェイク!!

シェイク後、別容器に流してみると、出るわ出るわ錆の塊。
2回繰り返してようやく液体が透明になりました。
パーツクリーナー1本消費!!
タンク内OK!



なんとか、ポンピングが出来る状態となり、タンク内の錆もある程度落としたので、パーツの分解にかかりました。

タンクに接続されているパーツを分解していきます。
分解組立作業は十分新品の中国製バタフライで繰り返しているので問題なく分解できます。

ヴァポライザーバルブを見てみると錆で吸い込み口が詰まっていましたので交換しました。

ヴァポライザー部もそれほど使用していないのかあまり汚れていません。
念のため、ニードルとニップルを交換しました。

先日交換したバタフライのセラミックノズルがひょんな事で割ってしまったので、ペトロマックスのガスチャンバー 500cpと
ステンレススチールノズル 500cpに交換しました。

たいていの部品はペトロマックスのパーツで代用が効きますが、ノズルは若干直径が違い、バタフライのガスチャンバーではペトロのノズルが入らないのでガスチャンバーとセットでの交換になりました。

分解したパーツを組み立て直し、各部から圧力を掛けて、灯油漏れがないことを確認したのでいよいよ点灯試験です。

バタフライのマントルを装着し、アルコールで余熱して点火!

あれ?炎上してる!!

余熱はバッチリなのですが、マントルがみるみるススに覆われていきます。不完全燃焼です。

エアの流入量を調節し、ニップルとミクシングチューブの距離を調整していくらか良くなったものの不完全燃焼の状態は続きます。
何度やってもマントルの上部だけしかうまく光らないのです。

あれこれ手を尽くしマントルを6枚も壊した挙句、ふと気がつきました。

「このランタン、500CP用のマントルを使っているからじゃないか?そもそもこのランタンは350CPじゃない! だったらコールマンの#21を使ってみたらどうだろう?」

点灯はしているものの、ブランキング現象(マントルの光が安定しない)が発生!
もう一度完全にばらして(フゥ〜)

ついでにサビサビのタンク内を先日やはりヤフオクで購入した「花咲G風の液体錆落としを約4倍に薄め、タンク内に満たし、待つこと2日。

タンク内の錆はほぼ完全に落とすことに成功。

アルカリ性洗剤でタンク内を中和し、3回ほどタンクを洗浄。
ドライヤーである程度乾燥させた後、軽油用の水抜き剤を高濃度で混ぜた灯油で水分を除去&分離させて排出。
タンクはばっちりOKになりました。
ケロ中301クラブのBBSで、
「燃料の吸い上げが悪いかも・・・」というアドバイスを受けたことがありました。

ヴァポライザーバルブは新品に交換しておりますから、あとは何処をいじればいいんだろう??

いろいろネットで調べた結果
「ロッドの長さの調整が必要かも!」
ということになりました。

写真中の矢印部分のナットを2回転分締め、燃料の流入量を多くしてみました。

結果は・・・NG・・・やっぱりブランキング現象は収まりません。
それにマントルが薄い炎に覆われてしまいます。

ロッドを2回転分元に戻し更に1回転分緩めました。

再度点灯。

幾分よくなってきました。

次にミクシングチューブの長さの調整・・・
やっと実用に耐える程度のブランキング現象に
抑えることができました。
2月6日に落札して以来、実に20日近く「ANCHOR NO_909 350C.R.」と格闘していたことになりました。
勉強になることも多く、いじることの楽しさを満喫できました。

とりあえずこのアンカーについては、完結ということで・・・。

また気が向いたらブランキング現象の完全除去に取り掛かろうと思います。
※ペトロマックス系ランタンの症状別原因と修理方法